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2 いざ学園へ
あおはたみこ
「マリー! 学園からのお迎えが来たわよ!」
「はーい」
母親に呼ばれ!私は一気に階段をかけていく。
「魔法学園、頑張ってね」
「……うん! 頑張る! 長期休み中は帰ってくるから」
「うん……」
お母さんは目に涙をためている。
「またね、行ってきます!」
学園からのお迎えの馬車に乗り込む。
「あっえ……こ、こんにち……御機嫌よう?」
「今日から専属メイドとなります、ココでございます。私と話すときはほどけていて大丈夫ですのよ?」
「あっ……ありがとう……」
私は後部座席に乗り、自分の制服を見下ろした。
貴族なら、なければならない家紋がない。
(いじめられるだろうなあ……。王子が私のこと、好きになってくれるかな)
そんなことを考えていると、「到着です」とココが先導してくれた。
目の前に見えた景色は、凄いものだった。
「おっきい……」
「これは国家が資産を払っておりますから」
脳内はマリーのもののようだ。
こっか? しさん?と頭にはてなマークが浮かぶ。
これからも学んでいかなくちゃ!
「あら、庶民の魔法使いさんでございまして? 御機嫌よう」
「ご、御機嫌よう」
(悪役……令嬢……)