公開中
理想的な夢
また僕の性癖(聴診器&蘇生)を詰めたやつが出来上がりました。
このジャンルは何なんだろ。
病みとグロの混血、みたいな。
「約7800文字」
いつからかは分からない。
けれど、わたしは死にたいと思っていた。
死にたい、死にたい。
小学生のころからそう思っていた。死にたいって。
けれど、そんな度胸はわたしにはなかった。
なのに死にたいと思ってしまう。
そんな思いの強さは、ここまで何不自由なく育ててくれた親に申し訳ないと。
それでも、夜霧に消えるように死んでしまいたいと思っては、学校|貸与《たいよ》のタブレットで「自殺 方法」と調べてみたり、「心臓 止め方」と入れてそういった記事を見たり。実際に心臓を止める方法が実在することに喜んでいたり。
その中で興味を注いだのが「安楽死」だった。
小学生・中学生・高校。そして大人になったわたしを|虜《とりこ》にした。
人間には死ぬ権利がある。自由に、いかなるタイミングで死ぬことができる。
その通りだと。そう思えば思うほど、死にたいと思う気持ちが増進した。自殺などという行為をせずとも、安楽死さえあれば、自由に死ぬことができる。
死にたいって思うのはどうしてかと問われたら、答えられないけど、強いて言えば、この世で長く生きたいとは思えないから。
どうしてこの世に安楽死がないのだろう。毎晩毎晩同じことが起こって、未来予想では確定必至である南海トラフ地震という、避けることのできない自然的|出来事《イベント》におびえる日々に飽きていたからなのか。
死にたいという人が簡単に死ねないのは、ひどい世界だと思っていた。
ヨーロッパの一部地域に行けば安楽死ができるというが、そんな大事な死は求めていないし、金銭的にも余裕がない。
日本で安楽死が採用されればいいのだ。けれど、日本政府は高齢化が激しいし、同性婚の問題に対してさえ、考えるどころかその考えに首をかしげるくらいの遅さである。
まだ時間がかかる。おそらく何十年もかかるだろう。老衰で死ぬのが先だ。その前に死にたいのに。仮に日本に安楽死が導入されれば、それで逝きたい。死を望んでいるというのに不自由な死を享受せよなんて、不条理だ。
だから、大人になってもこんな夢を何度も見てしまうのだ。
「わたしが死ぬ夢」を。
---
「今日の日付は〇〇日だから……原口さんにしましょう」
わたしの名前が呼ばれた。
はい、と言って、席から立ち上がった。
足先に微かにうごく布の動き。制服を着ていて、中学生女子をやってるとわかる。
黒板の前にはどうしてか保健室にあるようなベッドがあって、横に寝てくださいと先生に言われた。
「これから「いのちの授業」をしていきます。まずは制服を脱がしていきましょう」
わたしの上半身を裸にした。プチプチと軽い調子でボタンを外していき、首から下の肌、胸とお腹を露出させた。
わたしの胸はまだ貧相で、おっぱいという感じはしなかった、淡い色をした乳首の周りが膨らんできたかなっていうくらいの、小学生のおっぱいだった。
そのおっぱい周辺に、心電図に使われるような電極をいくつかつけられた。
タコが張り付いたような、吸われる感覚がある。吸盤による吸着力で、胸の皮膚が引っ張られる感覚が次々となされる。
ただ付けられるところは、検査のようにお腹にはいかず、胸の中心と左胸に固まっていた。
心臓の真上とその周辺に固まっていた。
電極のコードは、ベッドの周りにあった大型の機械に繋がっていて、そこから音が鳴っている。教室は手術室みたいに変容していて、いつの間にか、ピッ、ピッ、ピッ、という音が響くようになっていた。
心臓の動きを写し取るような音のリズム。
拘束されてないのに、手足は伸ばしたまま静止していた。そうしないといけないと思ってしまっていた。
動いていいのは心臓と、わたしの呼吸により上下する胸の位置のみ。
吸って、吐いて。吸って、吐いて。
痩せ型なので、息を吸ったら肋骨の一部が浮き出てしまう。電極の付けられた周りに多い。
わたしはその浮き出てしまう肋骨のことをどこか気に入っていた。痩せているとはっきり判る部分。
心臓のパクパクとした循環器の音と呼吸器の動き。緊張が反映され、心臓の回数を数えていた。心拍数は120くらいだった。それでも電極は外れることはなかった。
先生の手が伸びて、なぜか解らないけどわたしの胸を触ってきた。
男の愛撫の仕方ではなくて、同性の、正しい触り方をした。指先から手首まで、手のひら全体を軽く付けた。そして皮膚の表面を滑っていく感じ。肉感は楽しまない。
電極部分は避けて、右胸、右胸の下部。向きを変えて、みぞおちの部分を渡って、左胸の下部へ。また向きを変えて左胸へ。コの字に手のひらでさするから、わたしはなんだかくすぐったい。
ちょうど息を吸った瞬間で肋骨が浮き出たところだった。
手のひらはわたしの肋骨が浮き出たところを通り、左乳首に触れた。突然だったから、身体がぴくんと跳ねた。声も「んんっ」と漏らしてしまった。
「左乳首が感じるようね」
先生は笑って、オナニーはしてるの?――と疑問系で聞いてきた。手を丸め、左乳首をつまみながらだった。
わたしは無言で頷いた。頷かなくてもよかったかもしれない。性的な反応を見せていたから。
自分でオナニーする時、よく乳首を刺激して快感を得ていたのだが、それよりも気持ちよかった。自分の身体じゃないみたい。身体が勝手に跳びはねてしまっている。
同じところを触っている。自分ではない、他の人が触っただけなのに、その快感は倍増したようだった。
「原口さん、いのちについて説明できますか?」
先生は、寝転がるわたしに質問した。
「はい」
わたしは、先生の責めに耐えつつ、あくまで授業中というマジメな空気圧を感じつつ、意見を述べた。
「心臓がドキドキと動き続けていることです」
「そうですね。では、心臓が停止してしまったらどうなりますか?」
「死んでしまいます」
「そうですね」
先生はクラスメイトを見渡しながら、
「では、これから原口さんの「いのち」を使って授業をしていきましょう」
先生は注射器を取り出した。
変な色をした液体が入っている。
「この薬を原口さんに注射してみましょう」
先生はクラスメイトに見せるようにしてから、針を下にする。注射器を回すとき、一瞬、針のとがった部分が視界に入る。怖い、という感情が自然と背筋を伸ばそうとする。
「麻酔をせずにするので少し痛いですけど、我慢してくださいね」
一瞬ちくっとしますよ、と歯医者のする麻酔前のセリフを言ってから、針を刺した。場所は胸の中央から数センチだけずれた場所。胸骨のすぐ隣。肋骨と肋骨の隙間。
針の先端が押し付けられて、皮膚の一部がくぼんだ。押し付ける力が強まり、皮膚は針を受け入れざるを得ない。
顔をしかめていたと思う。目を一瞬つぶる。心臓に激痛が走って、胸を押さえたい。
けれど、痛みは一秒も続かなかった。
針はもう離れていた。シリンダーの中身の液体はすでに無くなっており、注入済みだと分かった。
針の先端には赤い液体が。おそらくわたしの胸にも赤く刺された小さな跡が。わたしの……そう思うと途端に鼓動が速まった。
「あ、あのっ。それって、なんですか?」
わたしは質問する。〝それ〟とは注入された液体のことだった。
「原口さん」
先生はにこりと笑みを浮かべる。
「今の授業は何でしたっけ?」
「えっと……」
わたしは頭の中で答えを探している。けれど、どことなく、その答えよりも緊迫感の方が|勝《まさ》っていた。心臓の素早さが上がった。どくどく、どくどく、と、どんどん上がっていくのが解る。
わたしは考え込んだ。答えを出す前に先生は言った。
「聞いてなかったのですか? 今日から新しい単元、「安楽死」に入ったのですよ」
「あ、そうでした。……えっと、じゃあ、ということは……」
わたしは言葉に詰まった。先生は女性的な笑みを浮かべた。
「そういうことです。この薬は、安楽死用に開発された「オクスリ」ですよ」
まだ試作品段階ですから即死性は期待できませんが。そのように言って、先生は、空になった注射器を見せていた。
「それでも、猛毒ですから、授業で使用する分には問題ありません。時間がくれば原田さんの心臓は停止します」
注射器を見せられて、全部が注入されていたことに、わたしは納得した。わたし、ようやく死ねるんだ、そう言おうとしたら、言葉にできなかった。思っただけになった。
「さぁもうじきです。もう少し原口さんの近くに寄ってください。みんなとお別れをしましょう」
多くのいすが引かれ、床がこすれる音が。教室内は騒がしさに包まれる。クラスメイトのみんなが寄ってきて、わたしを見下ろすようにしている。距離が近くなった。じっくりと、わたしの苦しんでいる顔をのぞき込んだ。
その学習熱心な目つきは、教科書のそれをみるようなものだった。わたしを見ていたことは確実だった。身体を見ていたのか、電極の付いた身体を見ていたのか。わからない。
けれど、クラスメイトの男子は性的な部分を見ていたのだろう。仰向けになって平べったくなった胸を見ていたのか、女性器のワレメを見ていたのか。ぽっと腫れた感じで赤くなっている二つの乳首を見ていたのか。
わたしのおっぱいは、まだ初潮の迎えていない小学生程度のようなので、こんな風に寝てしまうと男の子みたいな平べったい胸になるのがコンプレックスだった。
けれど一部の男子たちを見たら勃起しているようで、スラックスの黒いズボンの上からでも分かるほど、こちら側に張り出したように硬くさせていた。
ああ、なんだ。別におっぱいの大きさとかは関係なく、ただ女の子の胸だけでいいのか。だったらわたしはなんてちっぽけなことで悩んでいたのかなって思ったりした。
異性の布越しに隠れた性器を見ていて、わたしのことも意識が向いた。軽く脚を開いただけなので、全体像は見えていないと思う。一応毛は生えている。一応。
性器の入口は閉じていると思う。ひと筋の切れ込みがあるだけ。そう思いたい。
けれど、先ほど注入されたクスリが、わたしのいのちを削っているからか、心拍数はますます上昇していった。心臓の収縮具合は自分のものとは思えないほどに膨らみ、急速に縮んでいく。その繰り返し。高速な動き方。おかしい。おかしい。
尋常ではない速さの血液の循環で、肌は上気して赤くなり、血流が増していた。
だから、それによって……。
わたしのワレメは閉じていたのではなく、興奮していたのかもしれない。生命の危機に瀕して、閉じていたところが若干開き、ワレメの入口付近が膨らんで、ちょっと見えていたのかもしれない。中身が、陰唇が。異性を誘う形をしていたのかもしれない。
恥ずかしい。
その思いがまぶたを重くさせ、目を閉じる。暗闇になった。まぶたの上あたりの細い血管がピクピクと揺れていた。頭蓋骨の中は送られてきた血流が滞留を起こしている。ボーリングの玉のように頭が重く、動かない。機能しない。でも心臓はいまだ速度を上げている。
途端、ドクドクドクと、とても速く鳴っていた心臓がドクンッ……と、一回大きく高鳴って、そのまま次が来なかった。急ブレーキをかけた。
とてもうるさかった機械音が、ピーーー、と一定になった。心臓がとまった。わたしは思うと、もう意識が遠くなる。とだえる。これが「死」と呼ばれる存在……
「無事、止まりましたね心臓が」
先生の声が聞こえる。鼓膜には声が届く。けれど、何も反応できない。意識は暗闇の濁流に飲み込まれたまま、身動きが取れず何もできない。何か声を発することもできない。考えることもできなくなった。わたしの状態は、ポンプ機能の失った機器と何ら変わらない。
「どうして停止したかと言うと、毒薬が心臓の細胞……冠動脈から心筋に行き渡り、心臓の機能を最大限まで増幅させたからです。早鐘を打つように動かすと、心臓のポンプとしての役割を失い、空打ちと呼ばれる状態になります。心室内に血液が溜まらないまま動くスピードになってしまう。膨らまずに萎むのをくりかえす、その心拍数の速さになってしまいます。
年齢により、そのとても速い心拍数……最大心拍数は決まっていて、それ以上速い状態が続けば危険な状態となります。心臓は冠動脈から栄養を得ている。それが流れなくなって酸欠状態となり、心臓が停止してしまいます。これで原口さんは死にました。確認しましょう」
先生がわたしに触れた。眼球を閉じたまぶたの上下に指を置き、まぶたのみを無理やり開けさせた……ような気がした。わたしにはそのように言うしかできない。
先生は目のなかに光を当てている。らしい。
ペンライトを向けて、瞳孔反射が起きるか確認しているのだ。けれど、そうやって目を無理やり開いて、光を入れても認識しない。わたし自身、光は見えなかった。眩しいとも感じない。
死亡確認は、心臓の停止と瞳孔の反射、あとの一つは何だっただろう。忘れてしまった。忘れるという概念すら忘れている。
心臓が停止して、どのくらい経つのか。
一分は経過したか。
その間ずっと、ピーーー、と機械音が鳴り続けている。永遠に動かない心臓を未だ監視している。
「原口さんの死亡が確認されました。さて、安楽死であれば、これで終わりとなります」
ですが――と、先生は断った。
「今回はあくまで授業。実際の安楽死ではありません。ですので……蘇生しないといけませんね」
先生は言葉を切って、何かを準備している。
機械音の継続的な音を聞き続けていると、突然全身がビクンッ、と震えた。電撃的なエネルギーがほとばしっていく。
その衝撃で、わたしの意識は暗闇から飛び出し、目の前の光に吸い込まれた。その先に先生と、クラスメイトたちがいた。
「はあ、はあ……」いつの間にか呼吸は再開した。
「死の|淵《ふち》から目覚めましたね」
先生がねぎらいの言葉をかけた。何かの機械を持っている。
わたしは何をされたのか、よく理解できていなかった。
いつからかわからないが、機械音は規則正しいリズムになっていた。ピッ、ピッ、ピッ……と、心臓を写し取り、電子音の点滅にしている。とはいえ通常よりもかなり速めで、音とともに緊急を告げる電子音も鳴っていた。
画面の数字を見る。180から200を推移していた。数字がブレるということは、心臓が混乱していることを意味している。
先生が聴診器でわたしの心音を捉えた。
「問題なく動いてますね。電気ショック、一度で成功してよかったです」
先ほど先生が持っていたのは除細動器だったようだ。緊急患者の心肺蘇生時にて用いられる電気ショックの機械。それを当てられただろう胸に、震える手で押さえ、心臓の拍動を確認する。動いている。問題ないリズムで収縮しているようだった。
「原口さん、心臓が止まったときのことは覚えていますか」
「はい。とても、怖かったです」
わたしは素直なことを言った。クラスメイトはみんな興味深い表情をした。みんな死んだことがないからだ。一部の生徒は自分の胸を押さえている。ちゃんと動いているか確認するように。
そのことに、どこか高揚感を覚えた。私だけが経験したという特権……。
「胸は痛みますか?」
その言葉通りに胸を押さえつつ、
「はい。少し……」
本音を言えば、かなり痛みがあった。
心臓が高鳴るたびに痛みがぶり返す。一瞬とはいえ、高圧の電気が流れたのだ。心臓にダメージがすごくあって、起き上がることすら到底難しい。
「我慢しなくて大丈夫ですよ。毒薬を打って、さらに「いのち」を傷つけたのです。回復するまでしばらく安静にしておきましょう」
わたしは頷いた。先生はまだ聴診器を当てて心音を聴いていた。鼓動が速いままの状態だった。
---
授業が終わるとそのままホームルームが始まって、早送りのように放課後となった。
わたしはその間仰向けのまま寝ていて、ホームルームのときも仰向けのまま聞いた。明日の授業に理科の実験があるらしい。そのことだけは耳にこびりついている。
胸につけた電極も、取り払えずにいた。だから、その最中にも絶えず機械音が規則正しいリズムで鳴っていたし、先生はその間も聴診器でわたしの心音を聴きながらクラスメイト達に話をしていた。
放課後になってクラスメイトは一人残らず教室から消えていった。残っているのはわたしと先生。
そして機械の音。
ピッ、ピッ、ピッ……
数字を見ると、若干下がったようだがそれでも心拍数は150をキープしている。ずっと速いままだった。
「どうでしたか」
先生はわたしに尋ねた。
「えっと……」
戸惑うわたしに、先生は微笑みを浮かべて、
「安全な心停止。癖になるでしょう?」
「えっ……」
「実を言うと、まだあるのよ。あの「オクスリ」は」
先生は微笑み、机の上に置かれた銀色のケースを引っ張って見せた。
「そろそろ原口さんは夢から覚めるけれど、戻ってきたら続きをしましょう? 再び授業が始まって、あなたが選ばれて、このおクスリを胸に打たれて、そして心停止して……蘇生される。死にたいあなたが死なせてくれるオクスリなんて、ご褒美みたいなものでしょう」
わたしは寝ながら聴いていた。心拍数が下がらないのは、さきほど打たれた薬の成分が残存しているからなのだろう。
「原口さん、あなたの|心臓《いのち》はイジメがいがあるわ。停めがいがある。本音はね、こんなオクスリに頼ってイジメるより、もっとすごいことがしたいの」
「すごいこと、ですか?」
「ええ。例えば……」
銀色のケースから注射器ではない何かを持った。わたしから見ると、ギザギザした刃がついた小さな歯車の器具だった。
それをわたしの心音を捉えている聴診器の隣に持っていって、皮膚の寸前のところで静止した。マイクロレベルでは刃の歯に触れているような気がした。そのまま縦に、転がした。皮膚が切られる痛みが走る。
「こんな風に、切りたいの」
「うっ、うっ……」
先生は何度も同じところを切っていった。刃を当てて、少しずつ肉を切っていった。
一度に切れるはずなのに、そうしなかった。
痛みを与える。そうすることで、わたしに罰を与えている。
表皮が切られ、真皮が。真皮が切られ、肉が。肉が切られ、骨が。骨が切られ、臓器が。臓器が切られ、目的のものが。
「こんな風に中身が見たいの。いのちを見たくって。そして、こんな風に触ってみたいの」
痛くて目が開けられない。けれど、どこを触っているのか解ってしまう。
触れた。かなり冷たいものが。
「……だめかしら?」
わたしの「いのちの本質」に聴診器を、当てている。直接聴いている。
ピッ、ピッ、ピッ……。
聴診器ではなく、心電図の電極のほうがもしれない。あるいはどちらもか。
ずっとそうしていたいのか。先生は名残惜しそうに、直接当てていた聴診器を離した。そして、もとに戻すように、銀色のトレイから一本の試験管を取って、ゴム栓を外し、とくとくと音を立てて中身の液をかけた。みるみるうちに胸の傷が塞がっていく。むき出しのままだった心臓は見えなくなり、切られたはずの肋骨も修復された。
そして、最後に、
「残念だけど、夢だから死ねないの。戻ってきてね」
と声をかけて、性的に敏感な左乳首を指で引き絞ったのだ。