公開中
曲ぱぁろ
これも見切り発車。
曲は知ってれば多分安易に想像可能。
知ってるかどうかは別として。
「…何だこれ」
一人の少年が見つけた古びた本。それを少年が開く。
「…ある魔女の円舞曲…?」
そこに記されていたのは、禁断の愛の記録だった。
その物語は、再び動き始めた_
祈りを捧げている彼女。その貴方の目の先が、私であればいいのに。そんなことを考えていたこともあった。今は、私は貴方のその目の先が私であるように只一人で祈る。それが、罪だと十分分かっていながら。分かっていたけれど。でも、これが私たちの定めなら。いいわ、踊りましょう。二人だけの円舞曲《ワルツ》を。
「幸せね、私たち」
貴方がそんなことを言うから。自ら望んだ幸せと、罪の意識が私の中を巡る。閉ざされた天への門は、自分たちで祝福や呪いに変えてしまおう。それが、私たちに出来る唯一のことだ。
私たちが、「どこまでも二人で堕ちて行ける」と覚悟したあの日。あの日に見せた貴方の笑顔は、どこか寂し気だった。そんな貴方を見て、汚れなき貴方の心を私が守ると決めた。罪を分つその定めを乗り越えると、そう誓って。
ついに、この契りは暴かれた。紅い糸を千切るしかないのだ。神の羊たちは、異端者を許さない。それでも、裁きの時迄はまだ時間がある。裁きの時迄は、私たちは逆らい、抗い続ける。終末の天秤なんて、私がこの手で壊して見せる。
堕ちていく二人。
私は魔女だ。
確かめ合ったあなたの温もり。
「貴方と逝けるなら、私は幸せよ」
そして、さようなら。
夜が明ける。
燃え盛る炎の中、これだけは伝えようと、口を開いた。
「一緒じゃなくて、ごめんね」
彼女を見つけ、そう呟いた。元はと言えば、私が悪いんだ。全ての罪を背負って、その身は灰と化していく。
_そうして移ろい変わる歴史の中。残された少女が生んだ呪いは、
「ねぇ、どうして泣いているの?」
「…僕なんて、いない方が良いんだ」
影へ沈む人々を、光へと導く。
「あのね、それは違うんだよ。世の中にはいない方が良い人間なんて、絶対にいないんだから」
___彼女は古い本をふと開いた。刻まれた物語を、誰に伝えれば良いのか。神はなお、在り続ける。
「…お姉ちゃん誰…?」
「私はね、愛していた人を殺しちゃった魔女なんだ」
「魔女…?変なの…」
「…抗えない罪の重さ。それが愛の重さだよ」
「…?」
「いつか分かるようになる日が来るかもね。ほら、おいで。お家に帰ろう」
一気に書き上げた…何だこのごちゃごちゃな小説は…。
そして初めて百合書いた…めっちゃ疲れた。
百合はできるだけ避けてたので。薔薇派です。
曲分かりました?
そもそもこの曲知ってます?
調べたら10年前の曲でした。
結構いい曲ですよ、これ。
ウミユリ海底譚と共にハマっております。
是非調べてください。
魔女の円舞曲