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らきん家番外編 : 不穏
People say different things. But I knew that in the end the only person I could count on was myself.
ルイス・フェランテ
「人は色々言う。 けれど最後に頼りにできるのは自分だけだと私は知っていた。」
新キャラ登場。
「…来る。」
『へ?』
ピンポーン
じめじめとした部屋の静寂をやぶったのは
まるで来客を予知したかのような凛さんの一言だった。
『はい、いまいきまs んぐっ!?』
「…出たら駄目。」
『ど、どゆこと?凛さん?』
「…絶対、ここから出んな。」
『は、はぁ。』
こんな不穏な空気の中、今この家にいるのは僕と凛さんだけ。
「(なんでこういう時に限ってあいつらいないんだよ。)」
そんな事を考えていたら玄関から凄い音が聞こえてきた。
あわててドアを開けようとしたが、凛さんの言葉を思い出す。
「…絶対、ここから出んな。」
いかにもなにかありげな一言だ。
それに凛さんがあんな真剣な表情をしていたのだ。
絶対僕がいったらヤバいことになるのだろう。
???「なぁ、そこにだれかおる?」
「あけてくれん?」
『ッ!?』
凛さんの声じゃない。こんな訛りじゃないし。
あけたら、ヤバい。
ドア越しにもつたわってくる殺気が整理それを物語っていた。
???「開からんかぁ....ふっ!」
バンッと音を立ててリビングのドアが蹴破られた。
いや、不法侵入と器物損壊でムショ突っ込んでやろうかって一瞬思ったけど今はそんな事考えている暇はない。逃げなきゃ!
「....もみ姉、ここ人ん家な?」
「あ、ほんに?」
『り、凛さん!?』
いや凄い音したから凛さん殺られたかとともったけど普通にピンピンしてたわ。
もみ姉っていってたな。知り合いなのかな?
「あー、この人俺の知り合い。」
「|白刃紅葉《しらはもみじ》いいます。よろしゅう」
『あ、はい。』
ドアは紅葉さんが直してくれた。
すまんなぁといって申し訳なさそうにしていたのをみて、ムショ突っ込んでやろうかなんて考えていた僕はちょっと罪悪感があった。
後で凛さんに聞いたところ凛さんを心配していたのだが頑なに凛さんが居場所を教えないため強硬手段に出たらしい。
『いやぁ....また騒がしくなりますわぁ』
らきん家は今日も平和でした。
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おまけ
『そういや紅葉さんってなにしてんの?』
「殺し屋。」
『へー殺し屋かぁ....え????』
新キャラ登場でございます。
自主企画の方にも追加する予定です。